内藤直子さん講演会

 子どもの読書環境整備のための講座「子どもに伝えたい昔話」を
聴きに行ってきた。講師は東京子ども図書館職員の内藤直子さん。
会場は新潟市中央図書館ほんぽーと。
 
 昔話…実は以前はあまり興味がなかった。くりかえしが多くて
なんだか筋が予測できて、道徳的でつまらないと思っていたのだ。
 しかし、数年前小澤俊夫さんの講演を聴いたり、実際に昔話を語
ってもらってから、その面白さに興味を持つようになった。自分もまた
子どもの頃にはグリムがとても好きだったこと、新潟の昔話の本を
よく読んでいたことをおぼろげながら思い出した。
 今日のお話の中心は、大人が子どもに本を手渡すとき、語ってき
かせるときに、「子どもたちにとってどうか」を考えなくてはならない
ということであったように思う。
 子どもをまるごと捉えることを忘れてはいけない。
 子どもに本を読ませることが目的なのではない。子どもが心豊か
に育っていくためには、豊かな言葉を獲得させなくてはならない。
それには、身近な大人が誠実に本心からの言葉を語る必要がある。
表面的な言葉や、建前の言葉は子どもたちがすぐ見破ってしまう。
そして子どもたちにはに肉声を届けたい。
これは、身につまされるお話しだった。
 それから、たくさんの子どもにたいするときに大人の責任として
子どもたちが手離さない、子どもたちが大好きなお話しをかならず
入れていく必要があると言われた。
 実際に内藤さんは「三匹のこぶた」などの昔話を語ってくれたが
とても耳に心地よく、リズムよく、聴いていて快感だった。
 昔話に、最初から主人公が出てくること、繰り返しが多いこと、
先取りがあることを実例を挙げながら説明してくれ、特徴を捉える
ことができた。
 おもしろかったのは、昔話は残酷かという問題だった。「三匹のこぶた」
にしても、最初の2匹のこぶたが死なないテキストがけっこうあるそうだ。
グリムにしてもしかり。死んだり殺されたりするのが残酷だといって改変
された昔話が出回った時代もあった。
 しかし、研究者の研究によると、物語りの中で登場人物が死んでしまう
ことは子どもたちに悪影響など与えないということだった。それは当然な
こどだろうと思う。
 
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by nokogirisou | 2010-11-28 14:27 | 本と図書館
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