秋田喜代美氏の「私の視点」

 1月12日の朝日新聞「私の視点」に秋田喜代美氏が「読書推進 地域の
図書の最低基準を」という文章を投稿していた。
 秋田氏はPISAの報告書が大都市圏と過疎地域での読解リテラシーの
格差が広がっているデータを示していたという。その読解リテラシーの差
を生んでいるのが、学校図書館の整備、学校図書購入費の格差だと指摘
する。
 その格差を是正するために、国民の読書生活圏の保障、「本のシビル
ミニマム」の策定すべきだと提案している。

 しかし「地域の実情にあったミニマム」を設定するだけでは、格差そのものは
解消しないと私は考える。地域の実情に合わせて予算が分配され、人員が
配置されているからこそ、現状のような格差が生まれているのである。
 人口が多く、交通の便がよく、すでにインフラが整備されていて人も本も集
まりやすい都市部の最低基準は高く、農村の過疎地で子どもの数が少なく、
交通の便が悪く図書館利用者が少なければ最低基準は低くなってしまうので
はないか。
都市部と農村部では、生活環境が大きく異なる。読書生活権を保障する
なら、都市部と農村部、人口密集地と過疎地の物的、人的交流や連携を
はかっていく必要があると思われる。
 自治体にしてほしいことは、地域の文化的リテラシーを形成のための様々
なイベントをバラバラで、単発なものにせず、繋いでいくことだ。それには、
ビジョンと計画が必要だ。そして、教育、福祉、医療、生活の各場面で、図書
を有効に準備し、地域の人たちに有効に利用してもらえるように工夫していっ
てほしい。
 
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by nokogirisou | 2011-01-12 23:57 | 本と図書館
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