ラインホールド・ニーパーの祈り

 以前、山崎直子の『なんとかなるさ!』を紹介した記事の中で
ラインホールド・ニーパーの言葉を引用した。

God, give us grace to accept with serenity the things that cannot be changed, courage to change the things that should be changed, and the wisdom to distinguish the one from the other.

 そのことについて、ある方から手紙をいただいた。

 あなたにとって「変えることのできるもの」とは何なのでしょう。
そしてさらに、「それを変えるだけの勇気」と一体どのようなもの
なのですか?そういう勇気とは神から与えられるものなんですか?
それを神が与えてくれることを本気で願っているのですか?
 中略
「変えることのできるもの」「変えることのできないもの」とあります
が、自分のできることことと自分のできないこともわからないん
ですか?
 
 この手紙に私は、なんと答えたらよいのだろうか。
 なんにも答えることができない。
 
 この言葉はニーパーの祈りの言葉であって、私の言葉
でない。また私は、キリスト教を信仰している者ではない。

 その上で、やはり私は、言い古された言葉だが、こう思っている。
 自分と未来は変えられる。
 人と過去は変えられない。

 自分自身を変える勇気は、なかなかわいてこない。湧いてきても
持続できない。
 変えることができるものとできないもの。頭ではわかっているけれど
も、実際には行動できないことがある。またとんでもない思い違いや誤
解をしていることも多い。
だからじたばたする。覚悟を決めて事実を受け入れるには時間が必要
なことがある。
 祈りとは、そういう愚かな自分、無力な自分、結局何もわかっていない
自分を認めることだと私は思う。そして、今よりましな自分になりたいか
ら、祈るのだと思う。
 
 私が山崎直子が引用したこの言葉に立ち止まったのは、個人的な
体験や思いと重なったからである。そしてこの言葉によって、受け入れ
ようという覚悟ができたことに感謝したのだ。それだけだ。
 
 
 
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by nokogirisou | 2011-02-07 22:46 | 本と図書館
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