ラ・フォル・ジュルネ新潟

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 5月1日からラ・フォルジュルネ新潟が始まっている。今年は
「ウィーンのベートーベン」というテーマでかなり大がかりな音楽祭
となった。
 震災の関係で、チケット発売が遅れたり、出演予定の外国人演奏
家が出演キャンセルをしたりして、紆余曲折を経ての音楽祭である。
 私は、音楽文化会館で鍵冨弦太郎のヴァイオリンと横坂源のチェロ
をなんとしても聞きたかったので、その二公演のチケットを発売日に
購入した。(おかげで前の席をとることができた)
しかし、現地にいってみると、会場全体がお祭りムードで、もっともっと
聞きたい気分になる。しかしみなすでに満員御礼のシールが貼ってあ
るではないか。あきらめるしかない。
 芸術文化会館りゅーとぴあの周辺は老若男女であふれていた。

 まずは鍵冨弦太郎。前回、音楽文化会館でリサイタルをやったときに
比べて格段に成長していることを感じた。
 韓流スターのような面持ちで登場。ヴァイオリンをかまえると表情が
変わる。空気中に音をつかまえるようにベートーベンのヴァイオリンソナタ
第9番イ長調「クロイツェル」を熱演した。高音部の繊細さと、低音部の
豊かさ。音色が心地よい。そして、とにかく全身でうたっている感じがした。
 テンポは速く激しく、若々しい演奏だった。その後のロマンスはゆったり
として、気持ちよく弾いていた。本当にかっこいいおにいさんだった。

 清心女子高校校中学校のハンドベルの演奏を聴きながら、お茶をのみ
心を落ち着けてから、横坂源の変奏に向かう。
 横坂くんは、鍵冨くんより、ちょっとワイルドな感じ。目はくりくりとしている。
ピアニスト、エマニュエル・シュトロッセとのコミュニケーションをとる様子が
よかった。
ベートーベンのチェロソナタの四番を演奏してから、暗譜で三番の演奏に
移った。彼三番への意気込みを感じた。かれもまた、音をつかまえるような
演奏だった。全身でチェロを格闘。目をつぶっている時間が長い。すべて
ベートーベンの音楽が自分の中にあるといった様子だ。汗だくであろう。
 力強く弾くので、第一楽章の途中で、弓の数本が切れた。しかし少しも
気にせず演奏を続ける。余裕を感じた。
 すばらしい演奏だった。

 全くタイプの異なる二人だが、新潟出身の若手演奏家の存在感にうれしく
なった。
 やはりCD演奏より生の演奏の方がずっといい。音楽はライブで楽しみたい。
音楽は空気と時間といっしょに味わうものだ。この緊張感と集中力がたま
らなく好きだ。ラ・フォルジュルネを堪能した。
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by nokogirisou | 2011-05-08 17:37 | 音楽
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