「悪人」

 日曜ロードショーで「悪人」を見た。11時32分、見終わった
時に涙がとまらなかったのはなぜなのだろう。
 どんな物語もあり得なさそうで、実は大いにありうるものだ。

 たくさんの寂しい、心弱いひとたちが出てきた。孤独と貧しさ
は人間を、切り離し、言葉を失わせる。だれもが望んでそんな境
遇を望んで生きているわけでないのだが。もちろん心ある人たち
も出てくる。(矢島さん、バスの運転手、そして増尾の友人)
 事件の中で強くなれる人もいた。光代と祐一の祖母などだ。
 覚悟を決めたところから人は強くなれる。

 妻夫木聡演じる、祐一ははじめ、満たされないすさんだ目をし
ているが、光代と出会ってから、次第に目に輝きと表情が戻って
くる。出逢いは人を変えるのだ。なぜ二人が出会ったのか、なぜ
二人がひかれあったのか。それは理屈ではない。運命だろう。
 けれども、二人が離れがたくなればなるほど、祐一は「悪人」
のレッテルが貼られていく。

 「俺は光代が思っているほどいい人間じゃない」
 生きるということは、苦しいことだ…。
  
 
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by nokogirisou | 2011-11-07 00:19 | 映画
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