上野千鶴子「最終講義」を読む

 上野千鶴子の最終講義が「文学界」九月号に掲載
されている。ずっと買ったまま放置していたのだが
ようやく、今日読み切ることができた。けっこう盛
りだくさんの内容だった。フェミニズムのパイオニア
だった彼女も次世代にバトンを手渡す時を迎えたのだ。
時間の流れのなんと速いことか。
 彼女の40年の足跡が語られている。私が最も大切
だと思った一節を引用したい。

 「フェミニズムというのは、女も男並みに強者に
なろうという思想のことではありません。女は弱者
です。女は女であるだけで、弱者ではないかもしれ
ませんが、女は子どもを産んだとたんに弱者になり
ます。女は介護すべき老人や、病人を抱えたとたん
に弱者になります。そして女はその責任から逃げて
きませんでした。少なくとも、これまでは。
 その責任がないかのごとく、身軽なふるまいをす
る者たちだけが、この社会が平等な競争のルールの
下にあるかのようにふるまってきました。」
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by nokogirisou | 2011-12-31 21:45 | 本と図書館
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