「絵本再発見;絵本を見る目をきたえる」

 今日は西川図書館主催の「西川図書館講座」を聴きに行く。
講師は、沼垂図書館、豊栄図書館の館長を歴任され、ずっと
ご自宅で「野いちご文庫」をひらいている若佐久美子さん。
コアな若佐ファンが沢山参加していた。私も野いちご文庫に
は大変お世話になっていて、個人的にいろいろ絵本のお話を
伺うこと機会があったが、講座受講は初めてだ。
 講座は初めから辛口だった。最近の大人たちが安易に子ど
もの本を「絵本」とくくってしまうこと、また大人向きの絵
本を子どもに読ませようとしてしまうことの危険に気づかせ
てくれた。絵があって文がついていれば、絵本かというと
そうではない。私たちは世の中に出回っている多種多様の絵
本を見極め、子どもたちに手渡す場合には吟味していかねば
ならない。
 今日、若佐さんは実際にたくさんの絵本を持ってきて見せ
てくれたが、内容も様式も、画材もしかけも多種多様だった。

 今日の収穫はタイトル通り、絵本を再発見できたことだ。
絵本は20年以上読み継がれてきたものを子どもたちに読ま
せよとよく言われる。私は読み継がれてきた絵本もよいが、
現代の子どもたちには現代の絵本作家の新作もどんどん探し
て手渡していけばよいのではないかと思っていた。しかし、
今日、若佐さんのお話を伺い、実際に絵本の古典を読んでも
らって、20年以上読み継がれている絵本がいかに力がある
かを痛感した。また子どもたちがこれらの絵本に出会わずに
大人になってしまうとしたらとてももったいないと思った。
思わず絵本に引き込まれてしまう自分自身に驚いた。やはり
絵本の古典はすごいのである。  
 たとえば『どろこんこハリー』(ジオン文グレアム絵
渡辺茂男訳 福音館書店)は単刀直入な文章でぐいぐい読む
者を物語の世界にひっぱられていった。
 『かいじゅうたちのいるところ』(センダック 神宮輝夫訳
冨山房は絵の大きさに変化を与えることで、読む者を物語の
世界に引き込んで、戻してくれる。
 『アンガスとあひる』(フラック 瀬田貞二訳 福音館書店)
には典型的な「行って帰ってくる」という形式があって読む者
を楽しませ安心させる。
 どの作品も世に出てずいぶんの時間が経っているが、その
絵も文もすこしも古くさい感じがしなかった。これは本当に
その絵本がそうなのうか、若佐さんの紹介が絶妙にお上手なの
か。おそらくどちらもだろう。
 絵本はずいぶん読んだ気でいたが、まだまだ知らない名作が
たくさんあった。これを機会に丁寧に読み直してみたいと思った。
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by nokogirisou | 2012-01-29 17:35 | 本と図書館
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