クララ・ハスキルのモーツァルト

 モーツァルトがちまたにあふれている。先日聴いた、ある講演会の
中でも、寝る前は「心休まるモーツァルト」、仕事のときには「神経が
高揚するモーツァルト」、それぞれぴったりに編集されたモーツァルト
音楽を聴くと本当に効き目があると紹介されていた。
 また、この間みた映画「Mr.インクレディブル」の中でもベビーシッタ
ーに頼まれた少女が赤ん坊のジャック・ジャックにモーツァルトを聴か
せているという場面があった。モーツァルト人気は今始まったわけでは
ないが、最近とにかくモーツァルトはさまざまな「効用」を期待されて聴
かれている音楽になってしまった。
 新年に私が聴いた音楽は、モーツァルトのピアノコンチェルトだった。
「○○のため」ではなくて、純粋に聴きたい。選んだのは短調ばかり。
20番の二短調と24番のハ短調。私はモーツァルトの短調を愛する。
演奏家は、クララ・ハスキル。モーツァルトといえば、私にとってはこの人
である。その昔、NHK・FMで、ヴァイオリンのグリュミオーとの共演を聴い
てから好きになった。
 指揮はイーゴリ・マルケヴィチ、コンセール・ラムルー管弦楽団。
ハスキルの死の一ヶ月前の録音だというが、ピアノの部分が始まるとゾク
ゾクする。繊細で美しいモーツァルトである。

 
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by nokogirisou | 2005-01-07 06:40 | 音楽
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