『13歳の沈黙』カニグズバーグ著 岩波書店

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「最も残酷なうそは沈黙のなかで語られることが多いという格言を
きいたことがある?」

    『スカイラー通り19番地』のマーガレットが大活躍するのが
  この『13歳の沈黙』である。作品全体としては、私はこっちの作品
  の方が好きだということに気付いた。
  この舞台のエピファニーという町は実在しないのだという。
  あまりにもありそうなので、思わず私はアメリカ地図を探した
  のだが、訳者の小島希里さんが後書きで架空の町だと書いていた。

   コナーとブランウェルは思春期まっただ中の13歳の少年。
  「沈黙」はここでは、比喩ではない。物語はブランウェルが、本当に言葉を
  話さなくなった瞬間から始まっている。ブランウェルは、義理の妹の赤ん坊
  ニッキが意識を失ってしまい、911番通報に電話したときから言葉を失った
  のだった。ニッキは植物状態からなかなか回復しない。

  なぜ彼は言葉を失ったのか?
  ニッキはどうして意識不明になったのか?
 
   この謎を解くために、私はこの本にのめり込み、ブランウェルを救う
  ために親友コナーと義理の姉のマーガレットは奔走を始める。
  この謎解きの過程がたまらない。

   マーガレットはここでも本当に個性的で魅力的な女性である。
  何が個性的って、彼女の言葉である。かわし方。
  コナーとのチームワークは抜群で、いい姉弟の関係だと羨ましくなる。
  日本でこういう関係ってあるだろうか?
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by nokogirisou | 2005-02-26 10:57 | 本と図書館
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