牛田智大ピアノリサイタルin新潟

 会場のりゅーとぴあが人であふれている。座席という座席は
3階まで満席。子どもも多い。牛田くんの人気を見せつけられる。
13才の少年だが、ピアノの前でお辞儀している姿は、とても
ちいさく、かわいらしい。ところが、ピアノに向かうと豹変する。
 まずは、お辞儀、そしてピアノに向かう。それから1分ほど
何もしない。大丈夫だろうかと不安になる。会場の人々は、
じっと演奏が始まるのを待つ。
 今日のプログラムは、多彩で、とても中学一年生の演奏会と
は思えない。
 
 リスト:コンソレーション(慰め)3番
 シューベルト:即興曲op.142-3
 ワン・リーサン組曲「東山魁夷画意」第4曲「濤声」
 ショパン:夜想曲op.9
 サン=サーンス:リスト:死の舞踏
 プーランク:愛の小径
 プーランク:即興曲第15番「エディット・ピアフ」を讃えて
 ヒナステラ:アルゼンチン舞曲州op.2
 ショパン:3つのマズルカop.59
 ショパン:バラード第3番変イ長調op.47
 リスト:ハンガリー狂詩曲第12番
 ショパン:ワルツop.64-1「子犬」

 アンコール「まるまるもりもり」

 ミスタッチはもちろんなく、音が澄んでいる。
曲によっては、この小さい身体から出しているとは
思えないほどの力強い音が出る。すごいピアノだ。
 また、ただうまいだけでなく、自分の世界を持って
弾いていることを感じる。そこがすごいのだ。表情に
も表れている。ただピアノの鍵盤を弾いているのでは
なく、自分は表現しているという自負を感じる。
 さすがにすべて終わったときは、疲れ切っているよ
うに思われたが、ホールの外に出ると、牛田くんの
サインをもらおうと、CDを買った客が長蛇の列に並ん
でいた。このお客たちすべてにサインを書いていたら、
外は真っ暗になってしまうだろうな。しかも疲れた腕が
さらに疲れてしまうだろうなと同情する。
商売根性まるだしの大人を恨んでしまう。

彼が、プロの本物のピアニストとして成長していくこと
を心から願う。
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by nokogirisou | 2013-02-03 20:27 | 音楽
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