「子どもの読書活動と人材育成に関する調査研究」成果発表会

 福武ホールにて標記の会が開かれ参加した。

 1 地域・学校ワーキンググループ報告
 2 外国調和ワーキンググループ報告
   ①台湾調査
   ②シンガポール調査
   ③イギリス調査
   ④スウェーデン調査
   ⑤スペイン調査
   ⑥フランス調査
 3 青少年調査ワーキンググループ報告
 4 成人調査ワーキンググループ報告
 5 教員調査ワーキンググループ報告
 6 まとめ「子どもの読書活動の推進に向けた提言」
       秋田喜代美先生

10:30~16:30にわたる盛りだくさんな発表だが、
これだけ大がかりな読書活動調査をしたことはそれなりに
意義が、あったと思う。読書活動とほかの要素との様々な
相関関係が浮かび上がったことは興味深い。しかし、それ
ぞれの発表には、つっこみ所が満載で、これからつめて考
察したり精査して発表していかねばならない問題がたくさ
んあろう。
 私自身は、青少年調査ワーキンググループにわずかに関
わることができたのだが、とにかく膨大なデータの分析、
解析の難しさに圧倒され、それをとてもスマートに統計処
理して、私のような素人にまでわかりやすく説明してくだ
さった専門家の先生に感激した。今回の私の収穫は、研究
者たちの仮説のたて方、因子と因子の関連づけ方を間近で
見ることができたことだろう。
 そして結果的にわかった「多くの高校生・中学生は図書
館から本を借りていない」という事実に愕然とした。これ
は海外の中高生とまったく違う。圧倒的に少ない。この
原因は何なのか。生徒たちに必要とされていない学校図書
館であってよいのか。大きな問題提起である。
 また、自分の学校の読書推進に関する取り組みが積極的
だと感じる高校生・中学生ほど読書が好きで、読書量や図
書館利用が多く、多様な読書につながっているという調査
結果は、現場に明確な課題を提示してくれた。やっぱり、
直接、生徒たちに認知してもらう活動を積極的にしていか
ねばならいのである。
 合わせて、成人調査の「大人になってからの読書量は
高校時代の読書量に関係があるが、大人になってから本
が好きかどうかは中学時代の読書量と関係がある」という
結果は、学校図書館現場の活動を後押ししてくれるのでは
ないかと思う。

 秋田先生も言われていたが、「人材育成」という言葉に
は、読書活動を通して、未来志向があり、社会性のある
人材を育ていくという意味もあるが、読書教育を行って
いく「人材育成の必要性」という意味も含んでいる。 
 今回、読書活動推進する人材についてのイメージは持つ
ことができたが、子どもたちの読書力・読解力を養成する
人に必要な能力について明らかにされなかった。どうすれ
ば子どもたちの読書力・読解力が高まり、質・量をともな
った読書の力を伸ばしていけるのか。つまり学校教育の現
場・学校図書館の現場でどういう人材が必要なのかもっと
議論していく必要があろう。

調査のために全面的に全力で協力
してくれた国立青少年振興機構のみなさんには、本当に感
謝している。
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by nokogirisou | 2013-02-24 01:31 | 本と図書館
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