秋田喜代美先生の記念講演「子どもと本をつなぐ読書活動の充実 

 8月20日、第49回新潟県学校図書館研究大会阿賀野大会に参加した。
旧笹神村の阿賀野市ふれあい会館が会場であった。
 記念講演の講師は東京大学大学院教授の秋田喜代美先生である。
演題は「子どもと本をつなぐ読書活動の充実」。
 大変盛りだくさん、刺激に満ちた内容だった。

柱は3本。

 1 「子どもの読書と人材育成に関する研究」をはじめとする、内外の
   様々な読書活動・読解力育成関係の調査報告の分析


  調査結果から、顕著にわかったのは、中学時代までに「忘れられない
  本」にであった人ほど、その後の読書量、読書時間が多いということだ。
  これは、大人が子どもに本を手渡すことが「忘れられない本」との出会い
  につながり、その後の子どもたちの読書習慣を形成しうることを示唆して
  いる。

  また驚くべきことに、学校図書館から本を借りない中高生が7~8割いる。
  学校図書館は中高生にとって魅力的な本がないのだろうか。今後の
  学校図書館活性化の課題が浮き彫りになった。
 
  学校全体で読書指導に取り組み、学級文庫が充実した環境にある中高
  生が読書ほど、読書に熱心にとりくんでいるという。


 2 秋田先生が関わられた小中学校の読書指導実践の紹介

   キーワードは「孤読み」から「いっしょ読み」
   共読のための「ペア読書」「味見読書」「リテラチャーサークル」「付箋をつか
   った読書」など様々な試みが紹介された。
   ビブリオバトルや読書甲子園などの読書を核にした高校生の活動にも可能
   性を感じた。
   また、読むだけでなく本を選ぶ体験が重要であるということにヒントをもらった。


 3 秋田先生が大切にされていることば

   大村はまのことば
   イエーツの詩の一節
   福原義春(資生堂社長)のことば
   などがタイミングよく紹介された。
 
 学校図書館が子どもたちの「安心居場所」であり、「文化的価値ある対象に
 子どもたちが没頭できる場所」であるべきだというお話はもっともなのだが
 この実現には、やはり「人」が必要だ。
 学校図書館の活性化、読書教育の充実には、人が重要な鍵を果たしている。
 
 
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by nokogirisou | 2013-08-21 04:04 | 本と図書館
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