映画『しあわせのパン』

  ずっと見たかった『しあわせのパン』を観た。観て良かったという思いになる映画で
エンディングの矢野顕子と忌野清志郎の歌声がいつまでも終わらないでほしいと願ってしまう。
二人の歌う「ひとつだけ」がとても深い。
  舞台は洞爺湖に近い、月浦。北海道の魅力が美しく、あたたかく描かれる。20代の
頃に北海道を旅したことを思い出してしまう。
  やや陰のあるりえさんと、その彼女を見守りつづける水縞くん。
原田知世の品のいい横顔と大泉洋のやさしげなまなざしが魅力的だった。
そしてひつじのリーヴァ。愛らしい。
  りえさんと水縞くんが営むカフェマーニにはさまざまな客が、それぞれの傷をもち
ながらやってくる。それをしずかに夫婦があたたかく見守るところがいいのだろう。
そしてそこにおいしそうなパンがあること。あたたかい料理があること。
 それぞれの客の物語は解決はしないが、それぞれいい方に修正でき、生きることを
肯定的にとらえる。
 この映画の中では、二人が一つのパンを分け合って食べる。そこにとても意味がある
と思う。愛する人を大切にしながら、自然をみつめ、自然に見守られて生きる。いい生き
方だと思うと思うが、なかなかできるものでない。
 とにかくいい映画を観たというたしかな感触が胸に残った。
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by nokogirisou | 2013-11-05 23:29 | 映画
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