『まほろ駅前多田便利軒』『まほろ駅前番外地』

  三浦しをんの小説にひかれてしまう。
しかし、今頃直木賞受賞作など読んでいる。文春文庫で2連発。
いつも思うが男の友情(?)の描き方が絶妙にうまい。
今回の主人公多田啓介も行天春彦も重い過去引ききずり、陰がある。
二人で一人前のような、あやうい存在感。互いに迷惑そうで、素直でなく
互いに好きあっているわけではないのだが、無意識のうちに助け合い、
なんだかひかれあっている不思議さ。
 そしてこの二人の便利屋をとりまく、まほろ市の人々の多彩さ。
まほろはおそらく町田市がモデルなのだろうが、この街の描き方にも
愛を感じる。なまなましいい街でリアリティがある。主人公は本当はこの
まほろ市なのかもしれない。

 それでいて、登場人物の語る言葉には、はっとさせられることがある。
真実をさらりと語らせる三浦しをんがにくいね。
 
 
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by nokogirisou | 2013-11-17 01:03 | 本と図書館
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