茨木のり子ふたたび

世田谷文学館で茨木のり子展をやっている。
昨日と今日は、沢知恵のコンサートまであり、とても
行きたかったのだが、すでに予定が入っていてやむなく断念した。
 人生には、思い立ってできることと、やむなく諦めばならぬことがある。
本当に悔やまれる。沢さんのコンサートは聴きたかった。しかしまたいつか
チャンスがめぐってくるだろう。
 茨木が亡くなったあと平成22年に高崎にある群馬県立土屋文明文学館で
開催された「茨木のり子展~わたしが一番きれいだったとき~」には行った。
あれも夏のことだった。たまたま新聞で開催を知り、一人思い立って新幹線
に乗って出かけたのだった。館内はひっそりとしており、茨木のり子の詩の
言葉と人生があふれていた。あそこで初めて知った詩もあった。茨木のり子
と新潟のつながりを知った後だったので、その手がかりがないかと探したが、
その展覧会では見つけられなかった。
とにかく「Yの箱」と茨木のり子自身の詩の朗読が印象に残ったことを覚えて
いる。彼女の夫への愛の深さに打たれた。
 その後、バス停でなかなか来ないバスを待っているときに初老の女性が
話しかけてきた。「私の娘が、心を病んだときに、茨木さんの詩に救われ
たのです。それで、今日は私が娘の代わりお礼にきたのです」
なんと答えていいのかわからず「そうでしたか」と返したのだが、その後
バスが来るまでしばらく茨木の残した詩のことを語り合ったのだった。
それもまた貴重な時間のように思われた。
 最近、谷川俊太郎選の文庫の『茨木のり子詩集』が出て、読み返している。
読み返したい詩を書いたこの詩人に敬意を抱いてやまない。
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by nokogirisou | 2014-06-22 10:12 | 日々のいろいろ
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