『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』その後

 やはりこの小説はなかなかすごいと思う。この小説の喪失感を
どう表現したらいいのか。
 あと1日で自分のこの世界での生活が終わるとしたら、私はどう
いきるだろうか。じたばたしてもしかない。流れにまかせるしかない
のだろう。

「私はこの世界から消え去りたくはなかった。目を閉じると私は自分
の心の揺らぎをはっきりと感じることができた。それは哀しみや孤独感
を超えた、私自身の存在を根底から揺り動かすような深く大きなうねり
だった。」

「私は声をあげて泣きたかったが、泣くわけにはいかなかった。
涙を流すには私はもう年をとりすぎていたし、あまりに多くのことを
経験しすぎていた。世界には涙を流すことのできない哀しみという
のが存在するのだ。それは誰に向かっても説明することができない
し、たとえ説明できたとしても、誰にも理解してもらうことのできない
種類のものなのだ。」

 物語は余韻となぞを残したまま終わる。
 なぞはいっぱいある。
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by nokogirisou | 2005-08-13 01:05 | 本と図書館
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