ヴェニス・バロック・オーケストラ

 りゅーとぴあコンサートホールにての演奏会。
 オール・ヴィヴァルディ・プログラム。
 シンフォニア、協奏曲ト短調、協奏曲ハ長調とたのしい
はじまり。リュート奏者の笑顔がとても心地よい。
リュートとチェロ以外はみな立っている。
アンドレーア・マルコンが指揮をしながらチェンバロも弾く。
 舞台にジュリアーノ・カルミニョーラが登場した瞬間に
空気が変わった。
 ヴァイオリン協奏曲ホ短調はすばらしかった。
なんと官能的な音色なのだろうか。腕がたつヴァイオリン弾き
である。テクニックがすばらしいだけでなく、こころから楽しんで
歌っている。時に繊細で優美な音色で。時に激しく。
合奏の部分は、ほんとうにオーケストラのメンバーと馴染み、
ソロになるととてつもなく個性的に弾くく。

 全身の毛穴が開くような感覚を体験した。
 これ以上何かを求めるのは欲張りすぎだと思った。




休憩の後に「ヴァイオリン協奏曲和声と創意の試み」から
「四季」
  つややかな音色。すばらしい始まりだった。 「春」だ。
音ののばし方、トリルなど聞き慣れた演奏と違ってあれっ!
と思う箇所がたびたび。
 演奏しているところを見ながら聴くのはやはりおもしろい。
ビオラやチェロの活躍もよくわかう。今回リュートの活躍も
知った。
 しかしなんといっても今日の「四季」で個性的だったのは「秋」
であろう。
これはもうカルミニョーラ節である。激しく、動きのある躍動的
な演奏だった。カルミニョーラはときどきうっとりするような目で
指揮者のマルコンを見て、訴えかける。マルコンもそれにこたえる。
 それに続く「冬」ものりのりで、個性的だった。ラルゴがとても
新鮮に聞こえた。暖炉の側の心地よさが存分に表現されていた。
 「冬」の最後のアレグロの途中で、終わってしまうのがもったいない
と切に思った。けれども容赦なく終わってしまった。
 惜しみなく拍手を贈る。
 本当に来てよかった。私はこれを聴く運命だったのだと思った。
 館外に出ると月が出ていた。しかし思いもよらぬことが起きていた。
 これもまた運命。どんなことも起こりうるのだ。
 今日は欲張りすぎだったのだ。
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by nokogirisou | 2005-09-15 23:26 | 音楽
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