『アフガニスタンに住む彼女からあなたへ』山本敏晴

 これまで、アフガニスタンというと乾いた国というイメージを持って
いた。女性たちはブルカを着せられ迫害されている国だと思って
いた。実はこの国のことを何も知らないことに気付いた。この本を読
むと生々しいアフガニスタンの姿が見えてくる。
 もしも「その人」に出会えたなら、
 あなたはその人と友達になれるかもしれない。
 そしてもしももう一度「その人」と巡りあえたなら、
 あなたたちは家族のように親しくなれるかもしれない。
これは「はじめに」で紹介されているアフガニスタンのことわざだ。
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 筆者は日本医療救援機構に所属しアフガニスタン北部で医療救援
活動をしている医師であり写真家である。10年以上前から筆者はイラン
のアフガニスタン難民キャンプや、アフガニスタン本土を旅したきたそうだ。
この本は、非営利だという。

 イスラム教について私は誤解していた。イスラム教はキリスト教から
生まれたものだという。そして社会に密着した生活習慣が非常に具体
的にきまっているのがイスラム教だ。
 クルアーン(コーラン)には、「罪のない人を殺すと地獄に堕ちる」と
あり決して戦争を認めていない。「ジハード」とは闘いという意味では
なく「努力」するという意味なのだそうだ。「自分自身との闘い」を意味
するのだ。また男女平等もしっかりうたわれているそうだ。これは意外
だった。

 国際協力は決して自己満足ではいけない。緻密な計画に基づいている。
現地にはさまざまな問題がたちはだかっていて、なかなか事態が目にみえて
改善していかない、諦めの部分が必要なことも事実である。「援助は利権」と
いう言葉もあり、どんな国際協力も現地の政治家の利権争いに巻き込まれ
利用される。けれどもそこで絶望せず、冷静にうけとめ、さらなる努力と理論
的な計画をたてて進めていくのが「ほんとうに意味ある国際協力だと筆者は
訴えている。「現地文化を尊重しながらも、あくまで理論的・合理的な計画を
実行していくこと」と「ずっと未来へ続いていく継続可能なシステムを作ること」
これが「ほんとうの国際協力」を実践する際の筆者の方針である。

 ところどころおじさんぽい内容もはさまれているのだが、国際協力について
真剣に考えながら、アフガニスタンに興味を持って読み終えることができた。

 余談だがおもしろいなと思ったのは、筆者が精神的ストレスを発散するため
に将棋をやっていることだった。それもノートパソコンでやるのである。
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by nokogirisou | 2005-10-01 07:03 | 本と図書館
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