『家守綺譚』 梨木香歩著 新潮社

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 「綺譚」と書くがこれは「奇譚集」である。このところ妖しげな
異界の話に惹かれている。これはちょっと昔、不思議なことが
自然に起きていた頃の青年綿貫の語る奇譚である。植物を章
の名にし、その動物にまつわるお話が綴られる。なんともいえ
ないレトロな雰囲気。明治大正の文学の香りがちょっとする。
 
 この本を100字で紹介するとしたら…

 物書きを志す綿貫征四郎は、今は亡き親友の
 家守を頼まれた。その家にはたびたび亡き高
 堂が姿を現し、仲介犬ゴローが住み着く。その
 犬に餌をやりに隣のおかみさんがやってくる。
 ここで動植物が妖しい物語をおりなしていく。

 たんたんと語られ、大ドラマも恋愛も大事件も
起きないのだが、なつかしく不思議な世界に
つれていってもらえる楽しみがある。
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by nokogirisou | 2005-12-02 23:50 | 本と図書館
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