イングリット・フジコ・ヘミング ソロリサイタル

 今朝の「題名のない音楽会」のゲストがフジコ・ヘミングだった…ことは
すでに書いた。実は、今日の午後、年上の友人とともにソロリサイタルに行
くことになっていたので、いいタイミングだった。放送の中でも聴いた、ラ・カ
ンパネラを生で聴きたいと思った。
 会場の「りゅーとぴあ」の駐車場で、ウグイスの声を聴いた。とても澄んだよい
声で、思わずケヤキの木の間を探すと、小枝色のかわいい姿を見つけた。もう
一度、鳴いてくれた。今年初めてのウグイスだった。
 さて…すごい人出である。この混み方はこれまで私が聞きに来たどのリサイ
タルよりも多い。フジコさんは、新潟にはほぼ毎年来ていて、リピーターも多い
らしい。普段のリサイタルとはやや客層がちがう…。
 私たちは、3階席。フジコさんの左肩の上から見下ろす感じ。例の不思議な
衣装で登場。
 ドビュッシーでスタート。彼女のピアノの音色を味わうには、いい選曲だと
思う。その後はポピュラーな曲が連続。こんなにみんなが知っている曲を続け
て弾くのは、苦しくないだろうかと余計な心配をする。



プログラムは次の通り。クロード・ドビュッシーの作品から
版画
1.パゴダ(塔)
2.グラナダの夕べ
3.雨の庭

フレデリック・ショパンの作品から
夜想曲 第20番 嬰ハ短調「遺作」
ワルツ 第1番 変ホ長調 作品18「華麗なる大ワルツ」
エチュード 第2番 ヘ短調 作品25-2
エチュード 第3番 ホ長調 作品10-3 「別れの曲」
エチュード 第5番 変ト長調 作品10-5 「黒鍵」
エチュード 第9番 変ト長調 作品25-9 「蝶々」
エチュード 第11番 イ短調 作品25-11 「木枯らし」
  ここで「ブラボー」が入り2曲追加。
エチュード 第12番 ハ短調 作品10-12 「革命」

ドメニコ・スカルラッティの作品から
ソナタ ハ長調 K.159
ソナタ ホ長調 K.380

フランツ・リストの作品から
乙女の願い(ショパン:歌曲トランスクリプション S.480-1)
ため息(3つの演奏会用練習曲 S.144-3)
泉のほとりで(巡礼の年 第1年「スイス」S.160-4)
パガニーニによる大練習曲 第6番 「主題と変奏」
愛の夢 第3番 変イ長調 S.541-3
ラ・カンパネラ(パガニーニによる大練習曲 S.141-3)

アンコールは
ショパンのノクターン
モーツァルトのトルコ行進曲

第1ステージは、満開の深紅の薔薇というイメージ。ちょっと触れると
散ってしまうのではないかという危うさ。テンポがとても揺れて、ためて
弾く。右手と左手のバランスがやや悪いか。ミスタッチもやや気になる。
フジコのショパンというブランドか。これまで私が聴いてきたショパンと
は別物の演奏だった。

第2ステージは、彼女自身楽しんで弾いている感じがして、耽美的だっ
た。彼女はリストが好きなのではないか。
ラ・カンパネラは、さすが18番。彼女らしさが出ていたし、すばらしい演奏
だった。
 これまで聴いてきたピアノのリサイタルとは、だいぶ違う雰囲気であった。
しかしここまで、たっぷりみんなの大好きな曲を集めてたっぷり聴かせて
くれて大サービスだと思う。

 ただ、お客のマナーの悪さには閉口した。フラッシュカメラ撮影はやめて
ほしいし、アンコールの途中で携帯の呼び出し音が聞こえたのは最悪だった。
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by nokogirisou | 2006-05-07 21:48 | 音楽
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