『一握の砂』

 古い本が好きである。石川啄木記念館が名著復刻シリーズ
として『一握の砂』を出していると聞き、ホームページで調べて
みた。2100円という安価で購入できると知り、早速取り寄せる。

 この本は宮崎郁雨と金田一京助に捧げられていた。
そして、生まれてすぐに亡くなった息子の真一に手向けられて
いた。啄木がこの歌集の見本刷を見たのは真一は火葬の夜だ
ったという。
 今回特に気になったのは「わすれがたき人々」の章。
北海道の匂いがする。
「かなしき」人々がたくさん出てくる。

 葡萄色の
 古き手帳にのこりたる
 かの會合(あひびき)の時と處かな

 世の中の明るさのみを吸ふごとき
 黒き瞳の
 今も目にあり

 馬鈴薯の花咲く頃と
 なれりけり
 君もこの花を好きたまふらむ
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by nokogirisou | 2006-06-21 05:46 | 本と図書館
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