くらもちふさこ 『いつもポケットにショパン』

 ちょっと時代を感じてしまいますが、ピアノがテーマの
コミックなので読んでみました。こちらは音楽高校の
高校生が主人公。読み始めると、「いかにも…」という
設定ですが、ぐいぐいと一気に読んでしまいます。
「のだめ」とはひと味違う、ピアノをめぐる物語です。
もちろん、愛があふれている…。





 主人公の須江麻子とピアニストの母との関係はとても興味
深いものでした。けっして母は、麻子を甘えさせない。突き放
し、自分で考え、自分で生きるように育てます。見ていない
ようで、実は自分の子どもを見ている。依存を許さないけれ
ど干渉はしない。父性の強い母だなと思いました。
 なかなか母に心を開けない麻子ですが、次第に母に惹か
ていきます。それが麻子の成長の象徴になっています。
 そして麻子と幼なじみの「きしんちゃん」との関係もまた気
になるものです。母達の存在が、彼らが子どものときのまま
素直に愛し合うことを阻むのですが…。
 残念なことは、楽曲があまり出てこないこと。ショパンに
もっと登場してもらいたかった…。
 音楽をめぐる物語にはとても惹かれるのですが、今日は
偶然、音楽をやっている方とお話するチャンスがありました。
その方が言われることには
「今の時代、音楽でご飯を食べていくのは、本当にきびしい。
音大をでたって音楽を続けられるのは、ほんのわずかなんだ。
音楽は趣味でやるのが一番いいのかもしれない」
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by nokogirisou | 2006-09-05 00:02 | 本と図書館
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