小説を書く友

 小説を書いている友から電話がありました。彼女は本当に
筆力があり、書き始めた小説は必ず最後まで書き通します。
そしてかなり長いものをばんばん書けます。彼女は書くばかり
でなく、かなりの小説を大量に読みます。多読多書。
 けれども「山月記」の李徴ではないのですが、微妙なところで
第一流の作品になるには何か欠けているのではないか…と不遜
にも、私は感じていました。それが何であるのか、彼女にはどうし
てもこれまで言えませんでした。




 ある雑誌の新人賞に応募したところ、上位にすすめなかった
という報告があり、自分の小説を読んで批評してくれる人がほし
いと言っていました。応募先の出版社はまったく無言で、何の
アドバイスも意見を出してくれないとのことでした。けれどもサー
クルなどで切磋琢磨するつもりはなく、しかるべき人の指導を受け
たいそうです。
  無言の批評。厳しい世界です。
 小説を書くのに、何を勉強したらよいのか…私はよくわかりません。
 けれども、ぼんやり思うのは、普通の生き方をしていたら小説は
書けないだろうなということ。
それから、自分の書いたものを、ばらばらに解体してまた書き直す
勇気とエネルギーのない人は小説家にはなれないだろうなということ。
 また、「いい子」では小説は書けないだろうということ。
 書かずにいられない、何かがないとだめなのでしょう。ただ賞をとりたい、
小説家になりたい思いだけでは、なれないのだと思います。

 私は小説読みのプロでもなんでもなく、ただ思ったまま感想を本音
で語りました。けっこう本気で小説いついて語ってしまいました。
そして語りながら、「小説」という表現の可能性を感じてしまいました。
 自分では書けないくせに、批評をする資格はあるのだろうか…と思いながら。
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by nokogirisou | 2006-09-28 23:20 | 本と図書館
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