クラシックな日々

 「古典が人気」なのだそうです。今日の朝日新聞に「不透明な時代の
温故知新」というタイトルで古典の人気ぶりが紹介されていました。
確かに、文学でも古典の新訳がどんどん出され、音楽もまたクラシック
ブームらしい。書店には「えんぴつでなぞる奥の細道」などが平積みです。
落語もまたこのごろ人気らしい。
 私自身も、昨年はクラシック音楽をたくさん聴いたし心をときめかせたな
と思い当たることがあります。『星の王子様』の新訳を読み、昔話にたくさん
発見を見出しました。久しぶりに夏目漱石の小説も時間をかけて読みました。
 しかし古典回帰に懐疑的な学者やライターもいると新聞には書かれていました。
「学生たちは現実的な答えが記されていない古典より、実用的で即効性のある
知を求めているように見える」(高田里恵子 桃山学院大学教授)
また古典人気とはいってもいわば「さわり」の部分だけで満足していまう人
が多いとか、古典に親しむ姿勢がオタク的なものにとどまっているという批判も
書かれていました。

 ふりかえると私の学生時代も、また古典ブームの中にあったように想い出します。
劇場ではシェークスピアや古典演劇が上演され、哲学書が読まれ、美術館では世界
各地の美術館から集めた古典的な名画が紹介されていました。映画も名画座などで
古典的な名作を見ることができました。あの時代はインターネットもDVDもなく、図書
館と大型書店が知の現場でした。
 大学でも古典から学ぶ姿勢をさんざんたたき込まれました。私はそれにはけっこう
反発していたのですが、年をとったのか、今となるとやはり古典にもっと素直に親しん
でおけばよかったなと後悔しています。
 まあ、まだまだ遅くない。無理せず、身体の欲する古典に親しんでいきたいと思います。
 
 
[PR]
by nokogirisou | 2007-01-03 10:56 | 日々のいろいろ
<< 『斎藤孝の速読塾』筑摩書房 斎藤孝著 革細工 >>