兄来る

 家に帰ると、兄が来ていた。ひさしぶりのことである。
兄は犬をつれてきていた。パピヨンとチワワの雑種なので
頭文字をとって「パチ」という名前にしたという。子どもの頃
犬嫌いだった兄が奥さんのすすめで犬を飼っていると知っ
ておかしかった。
 兄は子どもの頃、けっこうないじめっ子だった。また人を
笑わすのが得意だった。私はよく泣かされていた。大人になり
めったにお互い会わなくなると、兄がりっぱな大人に見えてくる。
不思議なことである。
 もっと兄に甘えたい、もっと兄としゃべりたいと思うけれども
もうそんなことはできないのだと悟る。
  
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by nokogirisou | 2007-03-10 23:02 | 日々のいろいろ
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