村上春樹 ふたたび

  どんなに忙しくても、細切れ時間には本を読みたい。
このところ鞄に、村上春樹を常備している。
1昨年から昔読んだものの再読を始めていたのだが、別に読まねば
ならない本があってしばらく頓挫していた。けれども『世界は村上春樹
をどう読むか』の中のリチャード・パワーズの基調講演を読んでみて、
またどうしても読みたくなったのだ。私が同じ小説を何度も読もうと思う
のは村上春樹と夏目漱石くらい。しかし、そう思うのは私だけで無いら
しい。世界の人びとが村上を読みたいと思い、現にその魅力のとりこに
なっている。なぜなのか、自分なりに考えてみたくなったのだ。
 今は『ノルウェイの森』を読んでいる。
 実は、高校時代には村上春樹をばかにしていた。読む気になれなか
ったのだ。ところが、大学生になったある日、同じ学科のほとんど口も
きいたことがなかった同級生が『ノルウェイの森』を唐突に貸してくれた。
 それがとても不思議で、何か意味があるのだろうと私は読む気になった
のだが、読み始めたら一気だった。そしてかたっぱしから村上春樹の
本を読み始めることになった。遅い出会いだった。
 それからもう長い年月が経った。今再読している『ノルウェイの森』が
今なお新鮮である。そして、細部は全く覚えていなかった。人間の記憶と
いうのはなんともあやういものである。
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by nokogirisou | 2007-05-27 22:38 | 本と図書館
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