「ノルウェイの森」

 
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 今さらながら、村上春樹の『ノルウェイの森』を読み終わった。これが再読。
以前に読んだときも、けっこう感動して読んだ記憶がある。しかし細部については、
すっかり忘れていた。
 しかしたまたまビートルズの「ノルウェイの森」を聴いていたら、赤と緑の
上下2巻のあの本を読みたくなってしまったのだ。途中忙しくて中断もあった
がとうとう最後のページを迎えた。
 再読しながら、下巻では涙してしまった。
 当時私にはわからなかったものがたくさんあったはずだ。
 人を愛するということも、喪失感も、あきらめるということも、性のことも
精神を病むということもなにもかもぼんやりと想像するばかりであった。しか
し年を重ね、今はより深く、この小説に接近することができたように思う。とに
かくこのたまらない喪失感につかった。
「私たちみんなどこかでねじまがって、よじれて、うまく泳げなくて、どんどん
沈んでいく人間なのよ」という直子の台詞に背筋が寒くなる。
 私もまたそういう一人なのか、それとも、そういう人間にもなれなくて馬のよう
に前にただ進んでいくだけなのか。
 私がもっともリアリティを感じ、存在感を人物は、レイコさんだった。声がきこ
えてくるような、いっしょにいたらほっとするような人物。

 
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by nokogirisou | 2007-06-06 23:08 | 本と図書館
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