「80歳の日本一周」クローズアップ現代

6月26日だったろうか、新聞で日本一周の旅からの帰途、トンネルで
トラックに晴れられた80歳の原野亀三郎さんの記事を読んだ。ちょっと
忘れられない記事だった。自宅に帰り着くまで、あとほんの少しだったと
いう。それから私はとても原野さんのことが気になっていた。
 そうしたら、今日、NHKのクローズアップ現代で原野さんが取り上げられ
ていた。 きっとこれは何かの縁にちがいない。
 原野さんは、大学ノートにぎっしり旅の記録を記入していた。その自転車
日本一周の旅は想像を絶するような過酷なものであったようだ。悪天候に
アクシデント。自転車は壊れるし、疲労はピークに達するし、知れば知るほど
大変な旅であったことがわかる。ペダルをこげば、足も腰も痛くて決して楽し
い旅とは言えない。けれどもすべて終わったときには、「たのしかった」と思
えるように旅を続けている…と宿泊先のおかみに語ったという。「人生も旅と
同じでしょう?」と。
 しかしなぜ、原野さんはそんな苦しい旅に出たのだろうか。
 原野さんは、若きよい時代を戦争に奪われた。青春時代を送ることができ
なかったという。仲間の多くが戦死し、生き残った原野さんは負い目を感じて
いたという。だからこそ「鎮魂」と書かれたTシャツを着て自転車での日本一周
の旅に出たのだ。
 沖縄で出会った若者とは宿で一晩飲んで語ったそうだ。そのお開きのときに
正座をし「お願いです。若い人には一歩踏み出す勇気をもってほしい」と言わ
れたという。
 1年2ヶ月の旅の中で、原野さんはたくさんの人に会い、交流を重ねてきた。
ひとりひとりに大きな影響を与えてこられたようだ。その交流の内容を知る中で、
私は涙をとめられなかった。
なんで泣けてしまうのか自分でもよくわからない。
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by nokogirisou | 2007-07-26 21:06 | 日々のいろいろ
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