『バッテリー』あさのあつこ著 教育画劇 角川文庫

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 またまた「クローズアップ現代」ネタだが、あさのあつこ著の児童小説『バッテリー』
が大人気だという。それも子どもよりも30代40代の女性に人気があるのだという。
あさのあつこは38歳で何かに本気になりたくて、巧という少年を描きたくてこの作品を
書き始め、10年間書き続けてきた。
  第一巻では、引っ越してきた巧と青波の兄弟と豪との出会いが中心だ。
父の左遷で母の実家に入った巧の一家。そこには野球の名監督の祖父がいた。
12歳とは思えないような大人びた少年達には舌をまく。自分で自分をコントロール
でき自分でがんばれる巧は、ちょっととんがっている。豪は面倒見がよく、包容力
があり、温かい。最高のバッテリーだ。そして身体は弱いがいい目をしている、絶妙の
タイミングを掴む青波。みんな生き生きしている。
 不満なのは、母親の描き方だ。どうしてこんなにうすっぴらになってしまうのだろう。
自分も母親であるあさのにとって、描きにくい存在だったのかもしれない。
 さて、多くの女性がこの本を読んで何に惹かれるのか。
 「本気になりたい」と思う人が多いというのは意外だった。
 自分がこれまで生きてきた中で本気にならずに逃げてきたことを後悔する女性が
多い?本当だろうか。どんな人も本気になる場面はきっとあったに違いない。 
自分の夢がそのとおり実現するかどうかは別として、みんな本気で真剣に生きている
のではないのか。自覚していないだけなのではないか。
 
 おいおいまた自分さがしか…。
 この作品には罪はないが、番組の構成にやや無理があるように思えてならなかった。

 
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by nokogirisou | 2007-08-01 20:08 | 本と図書館
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