『「しあわせ脳」に育てよう!』黒川伊保子

  司書の知人に勧められて読んだ本。タイトルになんだか
いかがわしさを感じたのだが、読んでみるとなかなか面白い。
筆者は脳研究者だ。人工知能や、脳と言語の関係についての
研究をしている。
 その筆者がいう「しあわせ脳」とはどういうことか?
彼女のいう「いい脳の持ち主」とは「いつもしみじみしあわせしそう
で常に好奇心と意欲を失わず、健康で、穏やかで、あったかい。
おだやかに見えるのに決断は早い。集中力があり、短いことばに
説得力がある。頼りがいがあって、飾らない人柄なのに、なめて
かかれない威厳をもっている。いつも何かに感謝している」人であ
る。なかなかいい。こういう人になりたいものだ…と思う。
 こういう人を育てるには、そういう脳を育てる育児をすればよいの
だという。「感じる力」「考える力」無意識と意識をつなぐ「直感力」。
そして眠っているときに働く脳の知識工場である「海馬」。この4つが
バランスよく、十分に働いている状態こそが「しあわせ脳」だ。
十分に働くようにするためには、その年齢にふさわしい脳の成長があ
り、親はそれに気をつけてやりさえすればいい。
 金のルールがある。「早寝。早起き。朝ご飯。読書」どこかできいた
ことのあるルールだが、このあたりまえの習慣が、脳の成長には欠か
せないらしい。
 問題は、今の世の中が、こういうあたりまえのことができにくい状況だ
ということだろうか。どこもかしも学習塾、早期教育だのなんだのと雑音
の多いことといったらない。一方で、老若男女携帯ゲームや携帯メール
に夢中。すっかり夜型社会になっている…。
 当たり前のことが当たり前にできない現代を憂えてしまう。
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by nokogirisou | 2008-04-19 20:55 | 本と図書館
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