千住真理子プレイズ千住明

  千住真理子のヴァイオリン演奏には様々な評価があるが、今回
の演奏会を聴いて新たな発見があった。彼女は彼女のオリジナルな
ジャンルと表現方法を洩っているということだった。他のヴァイオリニスト
との比較はあまり意味がない。
 そして彼女は舞台演奏家として、やはりプロであり、お客さんを楽しま
せてくれるのだ。彼女の信念は、いつも「演奏は、観客とともにつくるものだ」
である。ライブでは観客との心の交流会がり、同じ曲を何度演奏してもみな
違い、いつも新たな発見があるという。演奏が終わると、丁寧に観客席の上
のすみずみまでよく見て胸に手をあてて感謝の挨拶をする。その姿がとても
すがすがしかった。
 千住真理子は新潟によく演奏に来るのだが、私はその多くの演奏を聴い
てきた。彼女の演奏のひとつの転機はストラディヴァリウスとの出会いだろう。
明らかに楽器が変わってから彼女の音色は変わったと思う。
 今回の演奏会は、タイトルのように、兄の作曲、あるいはアレンジした曲
を兄の指揮でスーク室内オーケストラと千住真理子が演奏するというもの
であった。兄は真理子のためにバッハのメヌエットやブラームスのアダージョ
をアレンジし、真理子のために楽曲を作っている。この兄妹のコラボレーション
はそれでもう一つのオリジナルなスタイルなのである。この2人の結びつきと
共演は他の演奏家では真似できないものである。互いに信頼しあって、美しい
音色を求めていることが伝わってくる演奏だった。
 新鮮でとてもすてきだったのが、ヴィターリのシャコンヌで、もう一度聴きたい
と思った。それから病のため眠れなくなった母のために作ったという「ララバイ」
と絵描きの長男を含めて兄妹3人の合作である「四季」はスケールが大きくて
冒険あり、躍動的でいい曲だった。
 千住兄妹はこの路線でいくのだろう。
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by nokogirisou | 2008-12-03 23:42 | 音楽
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