『さよならのプレゼント』佐野久子

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 著者の佐野さんが、送ってくださった。佐野さんは
新潟市出身の児童文学者だ。小学校高学年から中学生
むきの本を書いている。『早春』『ナナエ』『走る少女』と読んで
きた。佐野さんの描く少年少女はとてもいきいきとしていて
リアルである。お話しのテンポも速く、ぐいぐいひきこまれる。
 今回は絵がまたかわいらしくすてきな本だった。
『さよならのプレゼント』
 テーマはやはり「家族」か。離婚家庭がでてくる。しかし
すこしもじめじめしていない。もちろん離婚によって、それぞれ
傷ついているが、今を生きなければという思いと力を持っている。
 そこのからんでくるのが、ネコのキナコとその町出身で夭折
した画家海沼宗太郎の「空、海、小高い岩、少年」の描かれた
油絵である。
 母親に素直になれない少女の心が本当によく描かれている。
そんな彼女が巻き込まれた事件に母の恋人である庄司さんは
ストレートに関わっていく。
 展開のテンポがよく、読みおわったあとにすがすがしさを感じる
ところがいい。佐野さんの出版お祝い会を開きたいものである。
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by nokogirisou | 2008-12-29 00:21 | 本と図書館
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