『かーかんはあい』俵万智 

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 朝日新聞の子どもの本のコーナーに2005年から2007年に連載
されてきたエッセイをまとめた本。五味太郎の絵と俵の短歌はなかなか
よいのだが、選ばれた絵本とお子さんの反応は予定調和的で、新鮮な
発見がないのが残念。知的好奇心旺盛で、積極的に本を読もうとする
お子さん「たくみん」と、さまざまな絵本を探し、一緒に読んであげる母
の俵は、とても理想的な親子だ。選ばれている本も有名な絵本が多い。
どんな場所にも俵は本を持っていく。そして場面によって絵本を読み分
けている。子どもに答えてさまざまな本を探し、子どものお気に入りを何
度も読んであげるお母さん。本が大好きな、本との生活になじんでいる
お子さん。すてきな親子だ。だがここに描かれていることはあまりにも
優等生すぎて鼻につく。そんな風に感じるのは私がへそまがりだからか。
 子どもに絵本を読んでやるのはよいことだと思うし、親子で絵本を楽し
むのはすてきなことだ。けれど、なかなか現実の生活のなかでこんな
風になれないことがある。
 しかしそんなけちなこと考えずに、大人が子どもに楽しいすてきな本と
出会う橋渡しをしていることを喜ぶべきなのかもしれない。もう一回読もう。

   
 
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by nokogirisou | 2008-12-30 08:57 | 本と図書館
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