バレンタインデーの思い出

 早チョコ 自分チョコ 逆チョコといろいろな語が生まれていて
驚いた。バレンタインデーはいつになっても心おどるイベントである。
 はじめてチョコレートを送ったのは、中学1年のときで、あこがれの
バスケット部の先輩にモロゾフのチョコレートを手渡した。しかも
手あみマフラーといっしょに。よくもまあ、そんな図々しい大胆なこと
ができたものだと思う。編み物なんてあとにも先にもそれっきりだが。
あんな重いものをもらって先輩、迷惑だっただろうな。反省している。
 先輩のバスケットをしている姿は本当に輝いていて、私たちはよく
試合を見にいった。それから合唱コンクールの指揮をする姿がかっこ
よくて、3年生が合唱の練習をするときにはいつも見にいった。
本当に馬鹿な中学生だった。
 あの日、学校は土曜日だったように記憶している。学校では渡せなく
て、諦めてどうしようかとうろうろ散歩をしていたら、なんと偶然、先輩が
犬の散歩に現れたのだ。私はおどろいた。が、運命だと思った。ちょうど
そのときにプレゼントの品を持っていたので、思い切って渡した。何を
しゃべったか覚えていない。たが、先輩が「ありがとう」と言ったことは覚
えている。とびきりの笑顔だった。先輩はおそらくたくさんの女子からチョ
コレートをもらっていたはずだ。名前も知らない1年生からの贈り物をどん
んな気持ちでうけとったのだろうか。 その後、先輩とひとこともしゃべるこ
とはなかった…あわい初恋のころ…

 ところが、今から数年前、私はトレンチコートを着た先輩を偶然東京駅で
見た。あの背丈、あの笑顔、まぎれもなく先輩だった。あれから長い年月が
経っている。青春のすっぱにがい思い出。
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by nokogirisou | 2009-02-13 21:47 | 日々のいろいろ
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