広島の旅 その2

  
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  広島市内は路面電車で移動するのが便利だ。ふと長崎を思い出す。
長崎も路面電車であちこち動き回ったものだ。
 まずは原爆ドームを見にいく。
 青空にドームはとても映えた。端正さとモダンアートのような不思議な
美しさをたたえていた。ぐるりと回ると、さまざまな角度から、まったく違う
姿を見せてくれる。周囲の瓦礫が恐怖感を誘う。そして外国人観光客の
多さに圧倒される。こんなにも広島に関心を持っている外国人が多いとは、
驚きだった。被爆前の広島県物産陳列館であっろしまたときは、モダンですてき
な建物であった。一瞬ですべてを変貌させてしまう原爆の暴力性を憎む
気持ちが強くなる。
 爆心地跡に赴く。今は島外外科医院の一角に説明板が立つ。空を見上げる。
元安川のほとりを歩き、レストハウスを眺め、慰霊碑や詩碑を見ながら
広島平和記念資料館にたどりつく。入館料50円の安さにまた驚く。多くの
人に訪れてほしいという願いなのだろう。中の展示は充実していて、とても
50円の価値ではない。
 8時15分でとまってしまった時計、まっくろこげご飯の入った弁当箱。
ぼろぼろの着物、熱でくっついたガラス瓶。痛々しい遺品の数々。
ひさんな火傷やケロイドの写真。
 何人もの被災者の物語があった。実名で、語られているためリアルで、
なまなましい。たくさんもの命が一瞬にして、そして何年にもわたって失われ
続けていったことを本当に哀しく、理不尽に思わずにいられない。
 なぜ広島なのか。候補地にしっかり新潟も入っていた。新潟が被爆地に
なったかもしれないことはよく聞いていたが、米軍の資料にNiiigataとしっかり
残っているのを見るのはやはりショックだった。
 そしてそんな悲惨な状況の中で、広島が驚くべき速さで復興していったことに
驚かずにいられない。
 人間は、暴力や破壊の無益さを知っているのに、なぜ戦争をくりかえしてしまう
のか。核兵器が地球をだめにしてしまうことを知っているのに、なぜ持ち続けよう
とするのか。
 正常な思考のできる人でありたいし、そういう人たちを育てていきたいと切に思う。
 
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by nokogirisou | 2009-08-14 23:13 |
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