上京 その2

 お昼を食べて地下鉄に乗り、いざ、母校へ急ぐ。今年は夏にクラス会があった
ので外から母校を眺めたが、キャンパス内に入るのは久しぶり。
 銀杏の木が黄金に輝いていた。前日までは雨だったそうだが、この日は青空。
銀杏の木がなつかしい。修復された校舎に入る。
 ご退職になるH先生のお話しを聞くためにたくさんの卒業生たちが集まっていた
が、私の同期生がなんといない!!知っている先輩のお顔はあるのだが、先輩の
方は、平凡な後輩のことなど覚えておらず、しゃべれる人がいない。どうにも居心地
が悪くて、不安で必死に手渡された資料を読む。
 すると、H先生が近づいてきて「新潟から、よくきてくれました。お元気?」と声を
かけてくださった。だいぶ昔の卒業生、しかも出来のよくない学生だった私を覚えて
いてくださったことに感激した。
 H先生の講演は、研究から遠ざかっている私にもとてもよくわかりやすく、かつ
発見のあるお話しだった。学生時代を昨日のことのように思い出した。
 H先生は研究にはきびしかった。演習でいいかげんな調べ方だとレジュメが飛んだ。
泣き出す学生もいた。けれども、学ぶこと、調べることの喜びを全身で教え、私たち
を見守ってくれた。いつも女性として生きるモデルを示してくださった。
「人生、一本調子はだめ、よく遊び、よく学べ」
「忙しいということに甘えてはいけません」
 講演はあっという間に感じられた。
 H先生がこの大学からおられなくなるということは、一つの時代が終わるということ
なのかもしれない。
  
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by nokogirisou | 2009-12-14 06:26 | 日々のいろいろ
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