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数時間の旅

 急に用事がなくなって、まったくの休日となった。
昨日の愚痴がウソのよう。グッピーの水替え半分と、
カメの水を換え、クワガタのエサの入れ替えをしてもまだまだ朝。
 クワガタは一匹えさ台の穴にアゴをつっこんで出て
こられなくなっていた。どんなに私が取りだそうとしても
自分の中に入るばかり。気の毒だがどうにもできない。
 あきらめて散歩にでることにした。歩いていたら、ちょうど
バスがきたので、飛び乗って久しぶりに、新潟駅までむかった。
最近、車に乗ってばかりで、バスだの電車だのに乗っていない。
片道料金いくらだったかすら忘れている始末。たまには乗ってみよう。
バスからの眺めは新鮮。休日の朝のせいで、道はすいている。
どんどん進んであっという間に新潟駅についてしまう。思ったほど
旅人はいない。連休の中日だからか。
 駅の周辺をうろうろし、駅内の本屋で立ち読みし、コーヒーでも
いっぱい飲みたかったが、家においしいケニアのマメがあることを
思い出し、在来線で家に戻る。電車の車窓から見る眺めの方が
バスより楽しいことを発見した。
 最寄りの駅が、自動改札になっていた!びっくり。以前電車通勤
をしていたときは、駅員さんが、出てきて挨拶しながら切符を受け取
ってくれたものだが…。駅の花壇にはそっくりかえりそうな真っ赤な
チューリップが咲いていた。ああ、どんどん町は変化している!
 午前中のささやかな旅。さあ、これからコーヒーを淹れて飲もう。
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by nokogirisou | 2005-04-30 11:08 | 日々のいろいろ

『ラヴソング』伊藤比呂美

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 伊藤比呂美には、『良いおっぱい悪いおっぱい』以前から、
なにやら、あぶなく惹かれるものを感じてきた。もちろん『良いお
ぱい悪いおっぱい』も私にとってバイブルみたいな時期があった
が。とにかく以来、そっとおっかけてきたように思う。マイナーな
本もとりあえず新刊が出るたびに手にとってきた。彼女が35歳
で、家庭から飛び出し放浪を始めたときは、彼女らしいとは思っ
たが、どうなってしまうのだろうと胸さわぎがした。ときどき新聞紙
上で発言しているのを発見すると「よかった生きていたんだ」と
安心した。

 2004年に7月10日に出た『ラヴソング』はずっと積ん読だったが
急に読みたくなってページをめくった。1994年1995年にあちこちの
雑誌に書いたエッセイや詩をごちゃごちゃにまとめたふしぎな本である。
 一気によめる。
どうしてこんなに正直に書けるのだろう。いや、それが彼女の作戦なの
だろう。努めて、あけっぴろげに、人の本音の部分を刺激する言葉をつ
かって彼女は書いているのだ。
 自分の気持ちに正直に生きるというのはとても苦しく、難しいもので
あろうと私は痛々しく想像する。
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by nokogirisou | 2005-04-29 22:33 | 本と図書館

ツバメをみる

 
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 連休はちゃんと休みたい…と思う。
けれども毎年、必ずなにやら仕事が入って連休になった試しがない。
いや、しかしほかのサービス業のみなさんは、もっとハードな仕事を
連休にお構いなしにやっている。だから贅沢はいえないか…
ぶつぶついいながら、今日も仕事にむかっていた。
 たまたま、信号で止まったときに、電線にツバメがとまっているのを
発見した。あの翼の形、色、ツバメ以外の何者でもない。
 次の信号では、軒下にとびこんでいくツバメを見た。巣の補修をして
いるのだろうか。
 そういう季節になったんだなと思った。
 昨年みつけた巣に今年もあのつばめたちは来ているだろうか?
 ちょっとだけ、うきうきした気持ちで仕事に行けた。
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by nokogirisou | 2005-04-29 22:11 | 生き物たち

『玉、砕ける』開高健

 人を待っている間に読む短篇集がほしいなと思っていたら
文春文庫創刊30周年企画で『心に残る物語 日本文学秀作編』
というシリーズが出ていた。 
 宮本輝が選んだ日本の名作16篇を集めた「魂がふるえるとき」
を何気なく手にとった。
 その一番最初の作品が開高健の「玉、砕ける」であった。「出国の
ときには純白の原稿用紙をまえにしたような不安の新鮮な輝きがあり、
朦朧がいきいきと閃きつつ漂っているのだが、帰国となると、点を一つ
うって、行を一つ改めるだけのことで、そのさきにあるのはやはり朦朧
だけど、不安も閃きもない」という、長い一文がとても好きになった。
私はほとんど外国に行ったことはないけれども、この感覚はとてもリア
ルに想像することができた。
 ところで、この玉というのは、垢の玉である。「私」が香港によるたびに
会う知人、張がすすめてくれた「天上澡堂」という風呂やで、ごしごし垢を
こすってもらい、それを集めて作ったものだ。それだけの垢をはぎ取られ
ると、全身の皮膚が赤ん坊のように柔らかく澄明で新鮮になった気持ち
にんるのだそうだ。
 この小説の見事さは、この玉をとても象徴的な小道具にしているところ。
そして香港の雰囲気、張というなぞの知人の存在感をわずか15ページの
中に描いているところ。
 やはりこれはさすがである。おもしろい短篇だと思った。
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by nokogirisou | 2005-04-27 04:32 | 本と図書館

スプリングフェスティバル2005

 
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 いい青空だった。
 ビッグスワンで開催されたスプリングフェスティバルに行ってきた。
ここは以前、「花と緑の博覧会」会場だったところ。毎年春に、緑化
フェアを兼ねて春祭りを行う。たくさんの屋台・フリーマーケット、
大道芸人ダンスに音楽を楽しめるお祭りだ。今年は中越地震復興
のための小千谷物産販売の出店や地震の写真展もやっていた。
 農業高校産の物産品販売や花の即売にも人だかり。
 私の目当ての一つは、吹奏楽の演奏。映画「スウィングガールズ」
の影響でもないのだが…最近吹奏楽が気になってならない。
コンクールの職人のような面持ちでの、一分の狂いもないような精密
な演奏もいいのだが、こういう野外での楽しい演奏もいい。
 今回はカナール広場ステージで高校生中学生の吹奏楽演奏を聴いた。
ドリフメドレーや、グレン・ミラーメドレー、YMCA、マツケンサンバ、
水戸黄門のテーマ等、おなじみの音楽を次々に披露。お祭りらしさが
出て、楽しい気分になってくる。
 それぞれの楽団によって響きが違うのもおもしろい。
 楽器をとても愛している…のが伝わってくる演奏が私は好きだ。
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by nokogirisou | 2005-04-25 05:58 | 音楽

ポーチに出る!

 るんるんと櫻の道をとおってテニスへ…。これを楽しみに1週間やってきた。
 ところが…
 レギュラークラスに出たら、高校生くんは補習や部活のため別のクラスに
移っていた。それからいつも白づくめの、ユニークなお兄さんも4月でおしまい
…ということで、とてもさびしいことになっていた。
 けれども、若手コーチのもと、3人でみっちり練習。女子は私ひとり。
 テーマはボレー。今日はとにかくポーチに出る練習をひたすらやって、最後
はコーチも加わってダブルスの試合をたくさんやった。みなさんボレーをしまくる。
ボレーの打ち合いに白熱!
ところがポーチにでることばかり考えていたら、サイドを抜かれた。
 しかも今回はサーブが絶好調で、試合らしい試合だった。
 90分がとてもあっという間だった。
 汗の出方に、初夏が近いこと感じた。
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by nokogirisou | 2005-04-24 07:07 | テニス

『ナラタージュ』島本理生

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 「私と彼の人生は完全に分かれ、ふたたび交差する可能性は
おそらくゼロに近い。」
 プロローグの最後にあった言葉だ。
 ここを読んでとても淋しい気持ちになった。
出会えば必ず別れはあるが、一緒にすごすことだけが重要なのか?
また恋愛だけが男女の関係のありかたなのか? 

 この小説はそれなりに読ませる恋愛小説なのだが、意地悪く読めば
語り手、泉の両親がドイツに暮らす必然性、教師としての葉山先生の
リアリティ、柚子の事件の必然性、泉の結婚相手の存在感は感じられ
なかった。彼女にとって「芝居」とは何なのか、彼女が何を求めて生き
ているのかが伝わってこない。そして最後のカメラマンとの偶然の出会
いは、とってつけたような感を否めない。
 それでも、ぐいぐい最後まで一気に読ませる力を持って居る作品だ。 
 特に、小野くんと泉の恋と2人のすれ違いはとてもよく描けていると
思った。これはとてもリアリティがあった。
 そして、泉がいつまでも葉山先生をおいかけてしまう気持ち、その切
なさは読者にひしひしと伝わってくるだろう。この小説の魅力、人気は
ここにあるのかもしれない。
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by nokogirisou | 2005-04-23 06:22 | 本と図書館

クワガタの春

 4月の半ばすぎから、クワガタの動く音が聞こえ始めた。
なかなか減らなかったエサが、急激に減りはじめた。
そして、こまったことにコバエも一斉に孵化してしまった。
  冬の間は、まったくいなかったのに…。
 乾燥したマットやエサを交換しクワガタの世話をする。
エサを替えたとたんに、ゼリーに吸い付くクワガタがいて
とても嬉しくなる。
 ♀たちが、元気ない。今年はちゃんと卵を産んでくれる
だろうか…。
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by nokogirisou | 2005-04-21 22:16 | クワガタたち

『檸檬のころ』豊島ミホ 幻冬舎

 
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 高校時代を思い出すとどうしても胸がきゅんとなる。
たいしたことは何もできず、地味に地味にくらしていた。
青春なんてあったのだろうか。はじめからセピア色だった私の高校時代。
それでも、忘れられない人との出会いはあり、教師にコーヒーの
おいしさを教えてもらい、行きつけの本屋と、喫茶店ができた。
これは画期的なことだった。
『檸檬のころ』は、今どきの日常的なふつうの高校時代を短篇連作でつづて
いる。地方の高校の雰囲気がリアルに描かれていておもしろく読めた。
 それでも、これは地味というのともちょっと違う。
 だって登場人物たちは、けっこうたいした奴で、それなりに目立っているから。
はかなくもろい高校生の恋、不器用な友情…どこにでもありそうでやはり
ちょっとうらやましくなるようなエピソード。
 「担任稼業」は笑える。この若い作者の観察力に本当に声を出してわらった。
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by nokogirisou | 2005-04-20 06:06 | 本と図書館

絶望しないで生きる

 皇室ファンでは決してないのだが、美智子さまの言葉にははっとさせられ
ることがある。IBBYで、子ども時代の本との出会いについて講演されたとき
に強い印象を持ったことを思い出す。
 昨日の、36回目の誕生日を迎えられた、紀宮の言葉の中にあった美智子
さまの言葉もまた琴線にふれた。

「人は一人一人自分の人生を生きているので、他人がそれを十分に理解した
り、手助けしたりできない部分を芯に持って生活していると思う。…そうした部
分に立ち入るというのではなくて、そうやって皆が生きているのだという、そうい
う事実をいつも心にとめて人にお会いするようにしています。誰もが弱い自分
というものを恥ずかしく思いながら、それでも絶望しないで生きている。」

この感覚。
生きることの本質だと思う。
「誰もが弱い自分というものを恥ずかしく思いながら、それでも絶望しないで生きている」

そう、穴があったらはいりたい、自分のしでかしてきたことを消しゴムで消して
しまいたい…と思いながらも出来ずにもがいて、それでも生き続けている。
待ったり、受け入れたり、諦めたりしながら、それでも生きている。
それは自分だけでなく、みんなそうなのだ。
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by nokogirisou | 2005-04-19 05:00 | 日々のいろいろ