<   2009年 03月 ( 3 )   > この月の画像一覧

千葉と東京行き

 28日29日と上京してきた。
なつかしい人たちとの再会の旅となった。まずは津田沼のラシェットと
いうフレンチのお店でお昼を食べた。私が待ち合わせの駅を間違える
などのアクシデントがあって、予約時間遅れての到着となった。
ラシェットとはフランス語で「お皿」という意味らしい。「ごちそうや」という
ことか?
 そんなに大きくない店内だが、お客で満員だった。
 食前酒がすっきりおいしくて一気にあおったらすっかり酔っぱう。
 最初の前菜の盛り合わせが、すばらしかった。いろいろなものがちょと
ずつ、きれいにもられて、美味だった。
 パンはとっても小さいライ麦パンで、やきたてだった。それに豚肉の
パテをつけていただく。芳しく、ばくばく食べてしまう。
 そのあとのウニのムースも絶品だった。ふわっとしてウニの香りが広がる・
 その頃から、ちょっと時間が気になり始めた。次の予定に間に合うかどうか…。
 ちょっと欲張りすぎた日程を後悔した。
 でもメインの鶏肉とわさびのソースのお料理をおいしくいただいた。
 デザートは、はちみつと塩のミアスをいただいた。みかけはプリンのようだが
塩がきいていて、ふしぎな食感で思ったよりあっさりしていた。添えられていた
アイスクリームの方が濃厚な感じ。珈琲でしめくくる。
なかなかリッチなランチだった。あいさつもそこそこに、次の目的地にむかう。
 次の予定は仕事がらみだったので、まったく別人のようにふるまう。
 夜は、なつかしい、昔なじみの知人たちと会う。知人が店長代理をしている
中国料理店での宴会だった。白い食器がとても料理をひきたてた。スープの
味がとてもよい。ふだんよく食べる中華料理の濃い味とは違う。素材の味が
まろやかに出ていて、やさしい。中国野菜の炒め物は歯ごたえがあって
美味。次から次へと料理が続く間に、私たちは懐かしい話、近況の話に興じ
ていた。10年以上会っていないのに、違和感がない。本当に心から笑い、
心から語り合える貴重な時間であった。
 翌日は午前の新幹線で帰らねばならなかったのだが、どうしても桜が見たくて
わざわざ上野に寄った。上野!私にとっては特別の場所。桜と言えば上野でしょう?
博物館も文化会館もすべて閉館の早朝に、桜を見るために上野公園を歩いた。
東京で生活をしていた頃が恋しい。
 新幹線で新潟に戻るといい天気だった。日常が私を待っていた。
[PR]
by nokogirisou | 2009-03-31 22:51 | 日々のいろいろ

年度末のどたばた

年度末は様々な原稿書きが重なって、この2週間近く、まったく
日記が書けなかった。本当に締切に間に合わないのではないかと
真っ青になりながら書いていた。
 調べものをしているときりがなく、どんどん資料を追いかけ、
わからないことがさらに出てくる。図書館をはしごし、レファレ
ンスに頼りまくった。書いて書き直し、脱稿してもそれからの校正
が大変だった。けっこうミスがあるものだ。どんなに見直しても心配
な箇所が出てくる。
 とりあえず、今は3つの原稿を提出し、呆けている。
 今まで原稿のためだけに本を探し、読み、ネットサーフィンしてきた。
家でのすべての作業は原稿のために行われたようなものだ。読みたい
本、聞きたい音楽もがまん。
 今、解放されて、何を読んでもいい、何を聞いても自由。何を書いて
もよくなったのに、そうなると呆然としてしまう。不思議なものだ。
 テスト前になると読書したくなり、テストが終わると何を読みたかったか
忘れてしまうことがあったが、そんな感じだ。
 とにかくぐっすり眠りたい。
[PR]
by nokogirisou | 2009-03-20 06:13 | 日々のいろいろ

村上春樹エルサレム賞受賞スピーチ

  遅ればせながらエルサレム賞受賞の話題である。
新聞やネットでスピーチの一部を読んではいたのだが、週刊朝日で
活字になったスピーチ全文採録を読んで、私は村上春樹を敬愛する
気持ちが一層強くなった。
 「小説家が書き続けることに、ただ一つ正しい理由があるとすれば、
それは個の尊厳を掬い上げ、その生に光をあてることです」
村上春樹の小説家としての姿勢のすべてを表して居る一言だと思う。

 最初から会場を笑わせるユーモアの感覚もとても上質で好感を持っ
た。スピーチの中で私が最も印象的だったのは、卵と壁の比喩ではなく、
昨年亡くなられたお父さんのエピソードだった。
 村上春樹が自分のお父さんのことを公に語るとは意外であった。毎朝
仏壇に祈る父。なぜ祈るのだと尋ねる息子。
 このお父さんは大学院で学んでいたときに徴兵され中国に派遣され
のだという。清水良典も書いていたが、なぜ村上春樹が小説の中で
中国とさきの戦争にこだわるのかわかる気がした。村上春樹は口数
少なかったお父さんから大切なものをしかと受け取ったのだと感じた。

 ショックだったのは「日本で、非常に多くの方々から、エルサレム賞の
授賞式には行くなと助言されました。行くなら著書の不買運動を行う、
との警告を受けました」というくだりだった。ガザ地区が激しい戦闘が
繰り広げられている中で、エルサレムに行くか行かないかを悩むのは
村上氏であって、それについて他の人がとやかく言う筋のことではない
だろう。それなのに、「不買運動を行う」とおどすのはなにか勘違いして
いる。反対したのは一人ではない。スピーチによると多くの人が「行くな」
と言ったという。そういう事実があったこと、それでもなおエルサレムを
訪れることを選んだ村上氏に静かな拍手を贈りたい。
 
[PR]
by nokogirisou | 2009-03-01 21:06 | 本と図書館