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PLAING THE PIANO /05 RYUICHI SAKAMOTO

ミーハーなのだが、坂本龍一のピアノにしびれている。

4月15日に新潟でツアー2009があったのだが、仕事の都合
でいきそびれてしまった。これは本当に残念だった。行った同僚
の話をきくと、後悔で倒れそうになる。
 しかたなく、2005年のツアーのライブDVDを聴いている。会場
はうすぐらくて最小の電力でまかなわれたコンサートだ。出来る限り
カーボンフリー。使っている電気は、自然エネルギー発電によるもの
だろいう。ピアノの上には蝋燭がおいてある。省エネルギー、エコツアー
の趣向は、好き嫌いがあるだろうが、まあ、彼のメッセージを素直に
うけとりたい。
 
 Energy Flow、Asience、Merry Christmas Mr. Lawrenceなど
コマーシャルや映画でおなじみな曲もなつかしい。どうしてこんな音の
うごきや流れを生み出せるのか。
私はAmore  Tibetan dance Happyend が好きだ。
 2台のピアノの演奏はすばらしい。自分であらかじめ演奏したピアノの
再生音と、共演する?ピアノ演奏。舞台の影像と演奏がふしぎな雰囲気
醸し出す。ピアノを弾く姿はいつもかっこいい。
 坂本龍一のおしゃべりは、はじめはぎこちないが、だんだんなめらかに
なっていく。
 自分の音楽の世界を作り出し、自分の音楽を愛している姿がほんとうに
かっこいい。
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by nokogirisou | 2009-09-29 23:14 | 音楽

会津の旅

 連休の真ん中の21日に会津に出かけてきた。高速道路は大渋滞、
どこも観光名所は満員で、シルバーウィークの外出はくたびれるが、
久しぶりの日帰りの旅を楽しめた。
 きっかけは今回も『天地人』だった。13日の放映で築城途中で工事
が中断されたという神指城が登場し、ぜひ行ってみたいと思った。
上杉景勝が国替えされて、会津でどのようにすごしていたのか興味
があった。20日の放映では、関ヶ原の戦いだった。ちょうど若松城で
「関ヶ原の戦い展」をやっている。このタイミングを逃すわけにいかず、
出かけた。
 神指城跡はたんぼの中にある。保存する会の人たちによって大事に
守られていた。まだ観光地化されておらず、発掘研究途中の場所とい
いう印象で、とても興味深かった。もし完成していたらどんなにか大きな
城になり、また城下町が広がっていただろうかと想像がふくらむ。土塁
の端に、大けやきがたっている。400年以上も歴史を見つめてきた木
らしく神々しかった。
 神指城をあとにして、大内宿に向かったが、こちらは渋滞がひどく
いつになってもたどりつけそうになかったので、諦めて、会津若松城を
目指した。こちらも市内車でいっぱいでようやく、駐車した。
 人であふれる若松城はそれなりに活気があってよかった。こんなに
りっぱな城だったとは。もちろん、復元された城であるが、見学のため
にさまざまな工夫がなされていて、博物館として楽しめる。天守閣から
の眺めは、すばらしい。磐梯山が見える。城下町が見える。
 それから、会津若松の町を歩いた。観光客が歩いて楽しめる町になっ
ているところ、商店街が生きているところに感心した。新潟は観光客が
歩いて楽しめる町になっているだろうか?
 会津はレトロな建物がたくさん残っていて、町全体がおちついている
ところがよい。またそれを利用して、町がレトロな雰囲気を大事に残し
ているところが魅力だ。
 旅の最後は熱塩温泉。ひなびた温泉街もさすがにシルバーウィーク
は5件ある宿はすべて満員のようだった。いつもは外来入浴OKの宿が
みな「だめ」という。最後に源泉ちかくの観音の湯「ふじや」さんにだめもと
で「温泉に入れますか?」と尋ねると「どうぞどうぞ」という。ありがたいこと
だ。宿も温泉も古いが、お湯はすばらしく、熱すぎずあったまる。つかれが
とれる感じだ。さすが観音の湯!ここも宿泊客でお風呂場は満員だったが
熱塩温泉を堪能した。ここの湯はしょっぱい。
 最後は喜多方のラーメンでしめようと思っていたのだが、喜多方の町は
18時にはすでにあかりが消えている。ラーメン店はみな暖簾がしまわれて
いた。昼間に観光客がたくさん訪れて、いつもより閉店が早まったらしい。
 老麺会の旗をたてた店を探すが、どこを回っても閉店。仕方なく国道沿い
の店を探すことになった。喜多方の中心街を離れると、けっこうあいている
店があるものだ。たまたま入った喜多方ラーメン店。なんとウリは「味噌ラ
ーメン」だという。他店がしょうゆ味で勝負している中、あえてミソを薦めてき
た。喜多方の太めの麺に、味噌と野菜の味がよくなじんで、なかなか美味
だった。おもいがけない喜多方ラーメンに出会えるのもまた旅の楽しみか。
 ようやく帰途につくが、なんと高速は一寸ずり。10キロにわたって大渋滞。
これにはまいった。家についたのが、なんと10時半だった。疲れた。
 
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by nokogirisou | 2009-09-22 11:02 |

YAアダルト文学講座 清水眞砂子さんの講演をきいて

 清水さんの講演を聴くのは3回目だ。いつもとても示唆に満ちて
いて、多大な刺激をうけて帰ってくる。今回は『青春の終わった日』
を読んだせいもあって、いつもにまして楽しみにして聞いた。

 清水さんはまず「役にたつかどうか」という発想は貧困だということ
から話し始めた。私たち自身世の中の役にたたなくてはとう強迫観念
においたてられている。役にたたなくても存在していていいはずだ。
本についても同じ。
「本を読むとためになる」とか「本をよむと役にたつ」
という考え方が出てくることは危険だという。
戦争の時代は「お国のため」であることを求められた。私たちは歴史
の迷子になってはいないか…。
子どもたちに◎◎のため本を読めと強要していないか…。 

・最近はあまりに「ごめんね」「いいよ」が横行しすぎている。

・がまんしすぎは不健康である。自分ががまんするとかならず他人に
 がまんすることを要求するようになる。

・また自分の内面を告白すること、告白させることが美徳のように
 考えられすぎている。心の専門家はいらないのではないか。

 大人が若い人たちに伝えなければならないこと

・たくさんの愛するものと同時に嫌悪すべきものも伝えなければなら
 ない。
・もっと伝記を通して、人間の気高さをつたえなくてはならないのでは
 どんな人間も気高さと卑しさをあわせもっているのだから。
・まじめに議論する場
・おかしいと思ったことをおかしいと言えること
・異議をとなえられる環境。
・自分のしたいことをするのはワガママではない。
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by nokogirisou | 2009-09-13 14:00 | 本と図書館

新潟県立図書館

 ここ、数年、県立図書館の入館者は減り、貸し出し数も増えて
いなかった。新潟市の中央図書館ができてから、一層そのサー
ビスの差がキワだって見えた。
 しかし、県立図書館は、地道に努力を続けてきたと思う。危機感
を行動に移し、予算のない中、本当にイメージチェンジに奔走した
と思う。
 まず驚きは、児童サービスの再開。子ども図書室を開室した。また
ユースコーナーというヤングアダルト向きのコーナーを充実させ、
「くらしガーデン」など、若い女性や子育て世代をターゲットにした
コーナーを新設。購入図書の平均単価が下がり、身近な本の
購入が増えた。もちろんビジネス支援もやっている。館内には
ミチココというチョコレートとサンドイッチのお店もできた。
 これまで、ずっとずっと私たちが希望してもなかなか通らなかった
ことが、ここ数年でどんどん変わってきた。県民のニーズも変わった
ので、それに合わせて、県立図書館もだいぶ変わった。
 その効果は、数字となって表れてきたらしい。
 入館者数、貸し出し数ともにだいぶふえたそうだ。
 若い司書たちの人材育成にも力を入れているという。

 ここで、私たちは次に何を求めていったらいいのか。新潟は残念ながら
まだ図書館文化は育っていないし、県民の知的欲求も控えめだ。
県立図書館には県民のニーズを待って答えていくだけでなく、県民の知的
生活をリードしていく役割を果たしていってほしい。
 
 
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by nokogirisou | 2009-09-07 22:21 | 本と図書館

『のだめカンタービレ』21~22巻

 ようやく読んだ、21巻と22巻。二ノ宮知子はうまい漫画家だと
思う。ラブストーリーと音楽をうまく絡ませる。違和感なく、読者を
熱中させる。とりあげられる音楽の幅も広く、思わず実際に聞いて
みたくなるから不思議だ。ちょうどベートーベンの31番を聞いてい
たところだったから、いいタイミングだったが、ラヴェルのピアノコン
チェルトも改めてきいた。昔はそんなに印象深くない曲だったはず
だが、だが、Ruiの演奏を想像すると、わくわくしてくる。なんと私は
単純なのか。音楽を純粋に聞いて、好きになる曲もあるが、「のだめ」
のおかげで聞きたくなる曲も多い。
 今回は、のだめがシュトレーゼマンと初共演して抜け殻になって
しまうところが興味深かった。一方で、千秋はのだめに拒絶されて心
ここにあらずの状態になる。

 同時に読んでいる『ピアノの森』もちょうど、ショパンコンクールの
一次予選のところで手に汗握って読んだ。同じピアノマンガでも趣
は異なる。しかしコンクールのリアルな雰囲気が伝わってきて、これも
また面白い。「ポーランドのショパン」という審査員の言葉が何度か出て
くるが、『のぶカンタービレ』のショパンコンクールのシーンと重なり、
なるほどと思った。
 こちらも読んでいるうちにショパンを改めて聴きたくなる。ちょっと食傷
気味だったショパンもまた新鮮に聞くことができる。
 仕事のあいまの至福の時だった。
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by nokogirisou | 2009-09-06 06:45 | 本と図書館

『のぶカンタービレ』辻井いつ子著 アスコム

  ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで今年優勝した全盲の
ピアニスト、辻井伸行の母親による、伸行の13歳から19歳の記録で
ある。私が辻井伸行に興味を持ったのは、彼の師匠が私の好きな
ピアニストの横山幸雄だったからである。
 もっと前に読んでもよかったのだが、 「伸行の母が綴った、本当に
あった感動の物語」という帯の文句に引いていた。内容のすべてが想像
できてしまうようで、今まで読む気になれなかったのだ。しかし今回読んで
みて、なかなか興味深い本だと思った。

 (緑内障治療で有名な大学病院医師の担当する眼科に通っているの
だが、毎度大変な待ち時間である。予約時間に飛び込んだがバッグに
たまたま本がなくて、病院の売店でこの見つけて偶然読んだ。待ち時間
1時間30分でほぼ読めた。)

 「プロになるということは後戻りできない山道を行くようなもの。一度登り
始めたら、その山を途中でおりることはできないんですよ」
これは盲目の演奏家武久源三氏が、著者である伸行の母に言った言葉
だ。これは、本当にリアルな言葉だと思う。つらくなったらやめればいい…
ということは、実際に通用しない。ピアニストというプロの世界に飛び出すと
なれば、この言葉の厳しさは、一層強まる。
 辻井伸行が17歳でショパンコンクールに挑戦していたことを私は知らな
かった。そのコンクール出場の記録は、中村紘子の著書とも重なって、
大変過酷で、緊張感あるものだということがよくわかった。
 この本には、一人のピアニストが独り立ちに向けて歩み出すようすが
生々しく描かれていて、親離れ、子離れのテキストとしても読むことができ
ると思った。
 そして、ニコニコしながら身体を揺すって演奏する姿は、テレビで何度か
見ていて、気になっていたのだが、実はそれが彼の調子がよいときの兆候
であることを知った。
 生の演奏を聴いてみたいものだと思った。調べるとなんと過去に新潟の
りゅーとぴあに来て演奏していた。貴重な機会を逸していたわけだ。

 
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by nokogirisou | 2009-09-04 02:15 | 本と図書館

「ダブルファンタジー」 村山由佳 著

 
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この夏『1Q84』と『ダブルファンタジー』を読んだ。どちらも性が
重要な役割を果たすが、とても対照的な作品であるという読後感を
持った。生き続けるとは人と関わりつづけることだけれど、孤独をどれ
ほど意識して生きているか…。何をどれくらい求めるかによって人生
模様は変わってくるのだとしみじみ考えさせられた。
 『1Q84』はまだ十分語る準備はできていないので、後日あらためて
書くつもりだ。
 正直に書けば『ダブルファンタジー』に対して私はあまり好感を持て
なかった。村山由佳は決してきらいな作家ではない。また、この作品は
男たちをうまく書き分けているし、小説としての構成もまずくないと思う。
だけれども、主人公の高遠奈津に私は少しも共感できなかった。
 それは彼女に、人間関係を大切に作って行こうとする姿勢を感じられ
なかったからだ。その場の自分の欲望と感情で関係を結ぶだけではむ
なしい。
 被害妄想と自己嫌悪だけでは、前に進めない。
 奈津は、売れっ子で才能ある脚本家という設定だが、実生活の上では
想像力が不足しているように感じてしまう。
そして、夫から生活の上でも、創作の上でも抑圧されていると思っている。
そこから飛び出せば、もっと自由に生きられ、もっと官能的な生活を送る
ことができると思いこんでいる。けれども、憧れの演出家と関係を持って
も、結局突き放され、かつてつきあっていたこともある先輩と再会して関係
を持っても満たされず、若い役者と新たな関係を結んでいく。いつになっても
満たされないばかりか、彼女の仕事の上で成長も発展もみられない。
 読後にむなしくなる作品だった。
 
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by nokogirisou | 2009-09-02 06:58 | 本と図書館